本デジタルアーカイブについて

地域研究デジタルアーカイブは、2021年に東北大学東北アジア研究センターによって設置されました。手稿、文書、写真、ビデオ、データセットなど、東北アジア研究に関連するデジタルコンテンツを提供します。学術界は伝統的に、研究成果の公開形態として学術雑誌や図書を重視し、それが研究交流の鍵でありました。そのなかにあって一部の研究者がそれぞれに努力し、個別の独立した研究データベースを一般に公開することに力を注いできました。しかしながら過去10年間のデジタル技術の発展により、知識の形態や知識の提供者等を含めた知識の交換方法が変化しました。かつては技術的な理由で公開されていなかったさまざまな種類の研究資料や関連情報が、すべての関係者の間で比較的容易に共有できるようになっています。デジタル技術は、人々を引き付ける新しい方法を提供することで、地域研究を促進するとともにその可能性を拡げる機会を創り出しています。このアーカイブは、東北アジア研究に係わるあらゆる種類の資料や情報にアクセスし、利用、保存するためのデジタルプラットフォームです。また、他の関連する各種のデジタルアーカイブとつながっていくシステムでもあります。私たちはこのデジタルアーカイブが、東北アジアに関心のある市民、研究者、学生、政策立案者のための協働のスペースとなることを目指しています。

本センターについて

東北アジア研究センターはロシア・モンゴル・中国・朝鮮半島・日本を総合的に捉える地域研究を行っています。1996年、東北大学において独立の研究所組織として設置されました。人文社会科学と自然科学による研究者から構成され、文理融合を含む学際的研究を国際的に展開しながら、独自の方法・視座・知見を発信しています。

コレクション

南ウラルのイスラーム聖地と墓碑銘

この画像データベースは、ロシア連邦バシコルトスタン共和国ウファ市の西約55kmのチシムィ地区にある、フセイン・ベク廟とアク・ズィラト墓地の墓石と墓碑銘の情報を写真で提供するものである。2019年9月8日に撮影された墓碑銘の写真を中心に、2019年9月7日の事前調査で撮影された写真もあわせて提示する。2019年9月7~8日の調査には、今松泰、磯貝真澄、マルスィル・N・ファルフシャートフ、ラミール・M・ブルガーコフ、エヴゲーニイ・V・ルスラノフが参加した。墓碑銘の撮影者は、学術写真家のタチヤナ・K・スリナである。

東北大学考古学研究室デジタルアーカイブ

東北大学考古学研究室が管理する考古資料および発掘調査中の画像等のデータを一般に公開するものである。

北家文書

2020年度から東北大学東北アジア研究センター上廣歴史資料学研究部門は、所蔵者である宮城県・加美町教育委員会に許可を得て、江戸時代に仙台藩士であった北家の古文書(482点)を調査し、全点の写真撮影と文書目録の作成を完了した。

ヤマル・ネネツ自治管区におけるツンドラ・ネネツ人:生活様式と生業

2020年にロシア連邦ヤマル・ネネツ自治管区の行政機関の招聘によって実施された先住民族ネネツ人の伝統文化についての展示写真コレクション。写真は千葉大学吉田睦教授が1995年−2016年に行った文化人類学調査の一環として撮影されたもの。

シベリア民族誌写真の2012年現地展示会アーカイブ

社会人類学者の高倉浩樹(東北大学)が2012年に行ったロシア連邦サハ共和国エヴェノ・ブィタンタイ郡サクリール村における民族誌写真展示会のアーカイブ。人類が暮らす場所として最寒冷地の一つであるベルホヤンスク地方の美しい自然と先住民エヴェン人の伝統生活と文化がわかる。写真は1990年代後半に撮られたもので、社会主義崩壊直後のシベリア先住民エヴェンの生活文化に関わる歴史民族誌的記録という点、さらに調査者と被調査者との協働のあり方を考える上で示唆に富む資料となっている。

東アジア出版文化研究資料画像データベース

本センター名誉教授の磯部彰先生によって収集された中国の典籍資料などの資料群を検索できるデータベース。宋元明代の典籍、明清の絵画資料、清朝宮廷演劇文献、清代口唱文芸コレクション、ヨーロッパの古文書などの諸資料から、とりわけ稀覯性の高いものを選び、その原本の画像をデータとして提示して、東アジア出版文化研究の基盤をより一層ゆるぎないものとすることを目的としたものである。

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